不動産Q&A

入居日に「相談」とあるのは…

入居日の表示で、ほとんどは「即」になっているんですが、「相談」って書いてあるのはどういう意味ですか?

入居日の「相談」は、入居時期を、入居者、家主と相談して決めましょうという意味です。主に事業用テナントや一戸建、分譲賃貸などでよくあります。事業用物件の場合の一例は、店の内装をどうするか決めなければならない場合などがあります。この場合、すぐには入居することは出来ません。借主と家主で相談の上、工事終了後の入居になります。

一戸建や分譲賃貸でよくあるパターンは、今現在、家主の方がそこに住んでいて、状況によって退去日を決めようと考えているものです。また、それら以外の物件でも、「借りたい人がいたら、明渡します」という場合もあります。そういう条件の場合は、退去時期や入居時期を家主、入居者間で相談して決めることになります。

更新料ってどういうもの?

賃貸の場合、確か2年ごとの更新があったと思いますが、その料金はだいたいどのくらいが平均ですか?

更新料については、特に法律的な決まりがあるものではなく、不動産業者や物件によって取り決めがまちまちです。必要なところもあれば設定していないところもあります。金額もはっきり言って一概にはいえません。広島地区例では、更新料が必要な物件で20,000円ぐらいが相場となっています(平成15年11月現在)。

屋外ならペットを飼ってもいい?

屋外で犬を飼いたいと思っています。1階専用庭付きの借家の場合、屋外で飼育が出来ると思いますが、大家さんに許可が必要でしょうか?

さすがにマンションやアパート、コーポなどの集合住宅の場合は、室外犬は物理的に不可能だと思われますが。賃貸の一軒家やテラスハウス、庭つきのマンションなど、専用庭がついた物件の場合は「室外犬可」の物件があります。しかし、鳴き声の問題などもあり、「専用庭=室外犬可」とは言いきれないのも事実であり、契約書の確認や、大家さんへの連絡が必要といえます。

火災保険の契約更新をし忘れた!

現在入居している部屋の火災保険の更新が1年前にあったのですが、うっかりして手続きを忘れていました。今保険に加入していないということになるのでしょうか?その場合再度加入することは可能ですか?

保険の契約内容によっても違うのですが、一般的な火災保険(家財)に加入していない場合、火事や水漏れが起こった場合に家財に対する補償がおこなわれません。質問のケースの場合、加入していない状態にあると思われますが、基本的に加入は任意であり、いつでも加入することが出来ます。加入する場合は仲介してもらった不動産業者に問い合わせるのが一番早いと思います。

鍵代について

鍵を交換したいのですが、いくら位かかるのですか?

人カギ交換といってもいろいろな場合があるのですが、有名メーカーさんの金額設定の場合、次のようになっています(平成16年9月現在)。

オートロックシリンダーキーの交換…12,600円(税込)
カードキー設定料…8,400円(税込)
2枚セット、追加のカード…3,150円(税込)

物件によっては使用するカギが違いますので多少の金額の上下はありますが、上記金額だと、相場ではないかと思われます。不明な場合は不動産業者の方にお尋ねください。

話が違うのでキャンセルしたい

先日、入居の申込みをして審査も通り、契約の準備をしていたところ台所の流しの蛇口からはお風呂のガスを点火しないとお湯が出ないと分かりました。(わざわざお風呂に行かなければならない。)

この件に関しては質問もしたのですが、結局十分な説明もないまま申込みをしてしまいました。申込み後、改めて聞いてみるとこういう事で、やはり不便なのでキャンセルしたいのですがキャンセル料を払わなければならないのでしょうか?また、払う必要がある場合どれくらいでしょうか?契約はまだしていません。

不動産業界の監督官庁である国土交通省(都道府県、住宅局)の見解では、基本的に「鍵を引渡した」「契約書を取り交わした」「お金の受け渡しがあった」等の行為がなされるまでは、「キャンセルを受け付けた方が良いのでは」となっています。

従って、このケースの場合も、契約書(あるいは同じ意味合いの書類)を交わしていない、あるいは上記のような行為をしていないのであれば、キャンセルは可能と思われますし、キャンセル料も発生しないと考えられます。

手付金支払い後のキャンセル

仮の申し込みをして、手付金を払った後でもキャンセルはできるのですか?また、その場合キャンセル料はかかるのですか?

まず最初に、賃貸契約の前に、支払うお金については、契約を実行したかどうかによって、払った金額の意味合いが異なってくることを説明しておきます。その種類は下記の2つです。

預かり金(または申込金)

契約前に、その部屋を確保しておくために支払うお金。

手付金

契約を交わした後、代金の全部あるいは一部を先に渡すお金。つまり契約をしていれば「手付金」、していなければ「預かり金」ということになります。

預り金については基本的には返還されるべきものですが、「手付金」は一度契約をした後のキャンセルということになりますから、キャンセル時には放棄する(帰ってこない)前提となります。こう説明すると非常にわかりやすいようですが、実情はそうではありません。それは契約書を交わすことを契約とするかどうかが解釈の分かれる状態にあるからです。

日本の法律には諾成契約という概念があり、契約書を交わしてなくとも、契約の意思を見せると契約したと同意、とされています。ここで難しいのは、どの段階が「意思」なのかが不明瞭にあることです。あなたが軽い気持ちで「預かり金」と思って払ったお金も、もし「意思」に見えた場合は「手付金」と解釈されてしまう…。しかも一般では「手付金と「預かり金」の区別も曖昧なので、不動産会社は「返せない」と言い、利用者は「返して欲しい」と…。したがってこの問題は各地でトラブルになっています。こういう危険を防ぐには、事前に金額を求められる場合に、預り証を出していただく、返却できる旨を確かめておく、などの対処まで行えば安心です。

別の観点をもう1点。返すか返さないのトラブルの原因として、入居者側のモラルの問題も。あちこちの不動産会社で物件を見て、「とりあえず仮押さえをしとこう」と、あちこちに手付金を入れる利用者に困ることもあって、不動産会社では預かり金・手付金の区別なく「返しません」とまず説明しているケースもあるようです。ご相談の方の場合、すでに申し込みをされたということが確実であれば、おそらく「手付金」になると思われます。その場合は、金額は帰って来ないことになりますが、契約した意思がない、という場合は相談してみても良いでしょう。

同棲してもいいですか?

一人暮らしをしていて同棲するようになったら不動産会社に言わなければいけないのですか?

一人暮らしをしていたが同棲になってしまった…。これは厳密に言えば契約違反になります(契約内容にもよるのですが…)。このケースについて明確な正解というものはないのですが、不動産会社に相談し、お二人の熱意や真剣なビジョンを見せることによって「OKを頂ける場合もある」という話は聞くことがあります。たとえば結婚が明確に決まっている場合などですね。

しかし、基本的にはよい顔はされないでしょう。たとえば一人ぐらし専用の物件に同棲をしてしまうと近所迷惑にもなる、あるいは結婚と違って金銭トラブルになりやすいなど、同棲とは「家主さん・不動産会社が困る条件が多いものである」、ということは理解した方がよいと思います。

まだ人が住んでいる物件を内見したい。

1ヶ月後に空く物件を内見したいのですが、まだ人が住んでいます。内見するのは無理でしょうか?

不動産会社に頼んでみましょう。住んでいる方の承諾を得られるなら、見せていただける場合があります。しかし、承諾頂けなかったり、日程が合わない場合は難しいかも。なお、もし断られた場合、同じ間取りの別の部屋を見せていただくのもひとつの手です。もし、今住まれている方のお部屋を訪問する場合には、時間を割いていただいてるわけですから、まずは時間厳守で。室内では勝手にあちこち触ったり覗いたりせず、マナーのよい内見を心がけてください。

新築の家賃は交渉できる?

新築物件なのですが、家賃や手数料や保証金は交渉して下がりますか?

物件によってさまざまなので一概には言えませんが、一般的には家賃を下げる下げないは、最終的には家主さんの判断になります。複数の会社がひとつの物件を扱っているとしても、不動産業者が決めるのは基本的には難しいものです。特に新築物件となると、基本的には人気もあるだけに、よほどのことがない限り、交渉して家賃を下げていただくことは難しいでしょう。

また、仲介手数料についてですが、法規的には「家賃の1ヶ月が上限」となっていますので、それ以下になる場合もあります。しかしながら、仲介する不動産業者が手にする事ができる利益が、この部分しかありませんので、値引交渉的に下がるほどではないのが現状です。さらに新築物件であればなおさらでしょう。敷金(保証金)については、預かり金ですから、基本的には家賃額に比例するため、単独で値下げ対象になるものではありません。